小津安二郎監督の映画「お早よう」
この映画は1959年制作だから
ぼくの子供時代と、ちょうど重なる。
お父さんが笠智衆で
お母さんに三宅邦子
ふたりの息子は9歳と5歳くらい
どう見ても50歳くらいに見える
笠智衆の子供にしては
小さすぎるのだが
そこは昭和34年、
そういう時代なのだ。
ぼく自身、親父の45歳の時の息子だ。
映画は郊外の新興住宅地の
様々な住民の人間模様を
ユーモラスに描く。
テレビが欲しい兄弟(9歳と5歳)は
ちょっと怪しげな若夫婦(旦那が 大泉滉)の家で
テレビを見せてもらっているが
三宅邦子の母親(民子という役名でぼくの母と同じ名前)に
「あのお家に行ってはいけません」と叱られる。
そこで兄弟は、口を利かなかったり、ハンストをしたり
あげくに、プチ家出をしてしまう。
結局はテレビを買ってもらうのだが
このエピソードが、僕自身の思い出と
重なって懐かしく感じられる。
小津映画は出演俳優が、ほぼ常連
なので、作品全体が
ひとつの映画のように感じてしまう。
「お早よう」でも
杉村春子、沢村貞子、佐田啓二
東野英治郎 高橋とよ、殿山泰司
等の錚々たる役者が出ている。
昭和30年代の雰囲気がただよっていて
ぼくには特別な感慨がある。
その後のテレビホームドラマに
おおきな影響をあたえた映画だと思う。

いかがでしたか
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