杳としてゆくえは知れぬ

今日のJTは28台。まあまあというところ。

今日は、「椿三十郎」の話でもしよう。




「椿三十郎」は1962年の映画だから、テレビで見たか
安い映画館で見たのだと思う。何しろ、加山雄三さんや
田中邦衛さんが若侍役というのだから、古い映画なのだ。

黒澤明監督51歳。三船敏郎41歳。加山雄三24歳。
志村喬56歳。仲代達也29歳。田中邦衛29歳。小林桂樹38歳。
団令子26歳。入江たか子50歳。伊藤雄之助42歳。

椿三十郎という名前は、映画を見た人なら知っていると思うが
主人公の浪人（三船敏郎）が、思いつきで答えた名前なのだ。

城代家老の奥方に、
「お名前をうかがっていませんでしたね、あなたお名前は？」と問われて
「名前ですか、名前は・・・・」と庭に咲く椿を見て
「椿、・・・椿三十郎です。もっとも、もうすぐ四十郎ですが」
と答える。

記憶で書いたが、大体あっていると思う。

城代家老を無事に救出し、感謝の宴が催されるが
三十郎は去ってゆく。抜身の刀のような男は、去ってゆく
のが宿命なのだ。男のゆくえは杳として知れぬ。






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